絶対おもしろい小説!奥田英朗さんに伊良部先生シリーズ続編の執筆を強く望む

カルチャー

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奥田英朗(おくだひでお)さんの書く作品と、文体が本当に大好きです。

(皆さんそうかもしれませんが)僕は好きな文体というのが結構はっきり決まっていて、どれだけ名作と言われていても、文章の書き方がしっくり来なければ先を読み進めることがまったくできません。

もちろんストーリーが面白いことは言うまでもないことですが、文章の書き方が上手いというポイントも兼ね備えていらっしゃる作品には、中々お目にかかることができません。

 

今回は、奥田英朗さんの代表作品である『精神科医 伊良部先生シリーズ』の続編を強く望むをテーマに掲げ、奥田ワールドの魅力をできる限りお伝えできればと思っています。

ちなみに奥田さんのエッセイ作品等を拝読している限り、このシリーズの続投を拒否されていらっしゃる節を随所にお見受けしていますが、1人でも多くのファンが増え、続編をお書き戴ける何かのきっかけになれば!と思い、こうして場末からコリコリ書いております。

 

奥田英朗さんについて

はじめに奥田さんをご存じない方のために、簡単なプロフィールをご紹介します。

奥田英朗
画像出典

奥田 英朗(おくだ ひでお、1959年10月23日 – )は、日本の小説家。
岐阜県岐阜市出身。
プランナー、コピーライター、構成作家を経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。
新人賞経由ではなく、出版社への持ち込みでのデビューだった。

2004年に代表作である精神科医・伊良部シリーズの第2作目『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞した。
第20回柴田錬三郎賞(『家日和』)
第43回吉川英治文学賞(『オリンピックの身代金』)

大の中日ドラゴンズファン。
中日戦ではスタンドで(ビール片手に)よく谷繁元信を野次っている。

Wikipediaより引用

コピーライターというお仕事をされていただけあって、厳選された言葉やフレーズによる文章が特徴的です。
また、独特のユーモアのセンスも奥田さんの魅力の1つです。

 

余計な文章がない

前述の通り、奥田さんの文章には削ぎ落とすべき余計な部分がありません。
必要な要素を最適な文量で、きっと大変な苦労をされて綴られていらっしゃると思いますが、読者には良い意味でそれが伝わってきません。

あまりにガチガチに形成された文章は読んでいて肩が凝ってしまいますが、読み進める上で、作品を楽しむと同時に、無理なく流れてくる文章を脳全体に浸透させて、何と言うか、一種のカタルシスを得ているのかもしれません。笑

特に人情もの作品は、自分の身の周りすぐ近くで実際に起こっている日常の1コマをそのまま切り取ったかのようなリアリティがあり、読んでいるというよりも、傍観しているような感覚です。

ある作品のあとがきには、(どの作品か失念しました)

『奥田さんの書く作品はまるで、他人の家の食卓風景を、窓の外からそっと覗き見したようなもの』

といったコメントが添えられていました。
まさに僕のイメージもそうです。

 

奥田さん以外の作家さんの小説もわりとよく読みますが、リピートしてもせいぜい2〜3冊といったところです。
確かに作品は面白く満足できるものもありますが、上記のようなカタルシスが得られないのです。

この点について、敢えてはっきりと一言で言わせて頂くとすれば、

無駄な描写が多い

のです。

それはまるで、せっかくの美味しい料理に、無味で無意味で余計なオブラートが引っ付いているような感覚です。

半沢直樹もなぜあんなに流行ったのかイマイチ理解できません。

(うわぁ、怖い。ほんとすみません。あくまで、イチ消費者の偏ったただの些末な意見として見てください。そして、僕は物書きを生業としていません。ただの個人ブログでの戯言です。ごめんなさい。ごめんなさい。)

 

えー、さて。
強引に続けます。

 

シリアスもコメディも面白い

竹中直人さんのように、優れた俳優はシリアスとコメディの両方をこなすと言われたりしますが、僕は作家さんにもこれが当てはまるんじゃないかと思っています。

『推理小説しか読まない』といった方にとっては、その道一筋の作家さんで良いと思いますが、僕のような雑多な物事が好きな人間にとっては、いろんなカードで振り回してくれるエンターテイナーが、まさに神々しく映るのです。

 

クライムサスペンスに類される『最悪』は、読んでいて「うわ、これほんまに最悪やん」と、ハラハラと言うよりも嘆きの連続でしたし、『オリンピックの身代金』も、それぞれのキャラクターの人間性のバックグラウンドから言動まで、とても丁寧に描かれていて、めちゃくちゃ楽しみました。

シリアスでいて、フィクションながらもリアリティがぎっしり詰まっており、「あぁ、これぞエンターテイメント」と思える作品です。

 

そして、今回のメインテーマとして掲げている伊良部先生シリーズは、
ストレス社会に生きる現代人が抱えるであろう神経症を患った患者と、小学生並みの思考回路を持つ精神科医との交流をユーモラスに描いた短編集作品です。

一般的な社会通念が通用しない、まるで子供のような病院の先生の相手と自分の症状に四苦八苦する主人公も、なぜか病院通いを続けてしまい、最後には快復に向かっていく、といったスッキリした作風です。

このシリーズは全部で3作品あり、2作目の『空中ブランコ』で直木賞を受賞されました。
奥田さんを代表する作品でファンも多いはずなのに、なぜか続編を拒み続けているご様子です。

 

また、奥田さんのユーモアのセンスは、エッセイ集でも炸裂しています。

ボブスレーの前から2番目に座っている人は何をしているのか?
バイクのサイドカーレースで、サイドカーに乗っている人もメダルをもらえるの?

などといった感じで、『そこ??! 笑』と思わずツッコまずにはいられません。

奥田さんのキャラクターを伺い知るには、『延長戦に入りました』が一番おすすめできます。
抱腹絶倒などと野暮な言葉は使いませんが、まるで漫画のように読める作品です。
僕は電車の中でこれを読んでいて、笑いをこらえるのに必死でした。

 

ひっそりと、でも確実に愛が込もっている

奥田英朗さんの文章には、どれも奥深くにじんわりと温まる愛情がこもっています。

ご本人が仰る通り、常に一歩離れたところから覚めた目線で、俯瞰的に物事を見て描写して(あるいは斜めに構えているところもお見受けできるのですが)、それらの根底には微笑ましいような、ほっこりとする愛がたしかに存在しているのです。

読んでいて身につまされるものがあったり、今こうしている瞬間に、本当にこんな人がいそうこんな状況が起こっていそうな気がするのです。
観察力、洞察力、そして表現力が無ければ、おいそれとできる芸当ではありません。

 

人情ものが一番好き

さて、シリアスもコメディも大好きですが、奥田さんが描く作品の中で最上に好きなものは、人情ものです。
読んでいて、脳を刺激されると同時に、五臓六腑にジワァ〜っと沁みわたるような文章に、もはやメロメロ、猫まっしぐらです。

とりわけ脳内エンドルフィンが一番放出されたものは、家シリーズ(『家日和』『我が家の問題』『我が家のヒミツ』)と、『ガール』と『マドンナ』です。
東京物語』も良かったなぁ。

今回の投稿では、伊良部先生シリーズが一番有名かと思い、メインテーマとしていましたが、実は密かに僕がもっとも望んでいることは、下記シリーズの続投です。

 

 

なお、テレビへの露出に関して、『ナオミとカナコ』はドラマでヒットしたそうですが、高畑さん。。
テレビ関係者の方々に声を大にして言いたいことは、

『なぜ奥田さんの作品をもっと丁寧なキャスティングでドラマ化しないのですか?』

ということです。

もっと評価されて良いはずの作家さんなのに、せっかくの露出の機会が非常にもったいないな、と感じています。

 

さいごに

まぁ、いろいろと一方的なことを書いてきましたが、

とにかく、大好きです。

ふだん小説を購入する時は文庫化されるまで待ちますが、
奥田さんの作品に関しては、新刊で即買いします。
「一部のファンに理解してもらえば良い」なんて仰らず、これからも書いて書いて書きまくってください。笑

ほんとに心の底から応援していますし、重い腰を持ち上げて新たな作品のご執筆を、いつも心よりお待ち申し上げております。

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