デザインや制作の仕事は、安易に友達に頼んではいけないと思う話

仕事のこと

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デザインしたり、ホームページを作ったりといった、無形のものを納品する仕事は、とかく誤解を受けやすいものです

まず、「仕入れ原価が無い」「机の前でのんびり仕事をしている」などと考えられがちで、依頼に対する見積もりを出すと、不平の言葉を受けることもあります。

まぁ、これについては職業上、ある程度致し方の無いことなのかな、とも思います。

が、今回はこの無形のものを売って生計を立てている知人・友人へ、仕事を依頼しようと思っている方に、少しは知っておいて欲しいこととして書いてみたいと思います。

 

無形の裏側に潜む多大な投資

まずはじめに、制作の仕事は、肉体・精神・金銭面において、素人さんが思うほど楽な仕事ではありません

インフラ環境においては、パソコンはある程度ハイスペックなものを購入していますし、それでも度重なるデータの保存や書き出しで、ハードディスクの劣化はそこらの一般人以上です。

また、カメラだったりプリンターだったりと、周辺機器を揃える必要がある職種もあります。
当然、そのメンテナンスにもお金がかかります。

何よりも、こうやって人様から仕事を受注できるレベルに至るまでに、相当な自己投資を行ってきました。

勉強に使ったお金もそうですし、人が遊んでいる・寝ている間も苦労してやってきたプロセスにおいて、多大なる投資を行ってきているわけです。

僕が知っている恐れ多いエンジニアの方は、「プリウス2台買えるくらいの本は読んだ」というではありませんか。

食えない時代も泣きながら経験してきているはずです。

 

そうやって得たスキルを、仕入れが無いから・ちょちょっとやれそうだからという軽率な考えで依頼することは、非常に失礼に当たる行為なのですね。

世の中、そんな甘い仕事なんてありません。

 

鶴の恩返し

印刷物などは手に取って見えるものですから、まだマシな気はしますが、特にホームページの制作は未だに誤解を受けるケースが多いです。

こちらは無料で作成できるツールも充実してきている昨今ですから、特に中小〜個人相手に数十万の見積もりを渡すと、絵に描いたようなリアクションを取られることもあります。

高っ!』と。

がしかし、上記に書いた通り、デザインなどの制作物というのは、それがたとえ紙媒体でもウェブ媒体であったとしても、己の身を削って出来上がったものなのです。

これはまさに鶴の恩返しだと思っています。

 

自分の羽をむしってむしって、それを形に変えていっているわけですね。

ロゴを作って、ウェブサイトを作って、フライヤーを作って、その度に目に見えない羽をむしっています。

しかし、むしってばかりだと、新しい羽が生える間もなく、やがて枯渇してしまいます。

だから、相応の報酬を貰って、映画を観たり、本を読んだり、遊んだりと、新たなひらめきを得る活動が必要になるのです。

逆に言うと、不要な消耗はできる限り避けたいと思っています。

これは何も制作業だけでなく、すべての人に当てはまることじゃないでしょうか。
詰め込んでばかりだと、思考が停止してパンクしてしまいます。

 

知り合いや友人にお願いする時は

ただ、デザインや制作の仕事を、丸っきり外部の知らない会社に尋ねるのは、少々気後れする気持ちも分かります。

「◯◯デザイン事務所!」って書いてて、中からめっちゃオシャレな人が出てきたら、気軽に要望を言えなくなりそうです。

だから身近にデザインや制作できる友達がいれば、まず声を掛けてしまうかもしれません。

ただ、どうしようもなく声を掛ける場合は、最低限下記の点は気遣いしてあげれば良いんじゃないかと思います。

 

予算をケチる目的で声を掛けない

まぁ、そこまで露骨な人も少ないかもしれませんが、「アイツなら良いだろう」と甘えた気持ちでお願いすべきでは無いと思います。

何も考えず、ただ「他より安いだろう」という気持ちなら、これはまさに恐喝です。

どうしても予算が無くて他に頼れる所が無い、という場合は、せめて「この予算でどこまでできるか?」という形で相談すると良いと思います。

 

「いつでも良いから」とお願いしない

よほど高額な案件を請け負っておられる方は別ですが、個人レベルで仕事をするフリーランスは、次々と受注分をこなす必要があります。

仕事というものは納期があって当たり前ですし、特にフリーランスはそれに応じてスケジュールを組んでいます。
そして同時に自分の休日も予定に組み込んでいます。

僕はやることが多過ぎる状態になると、結構病んでくるので、極力さばけるものはどんどん終わらせたいタイプです。

そこに「いつでも良いから」というどっちつかずの要望を投げられると、常に頭のどこかにそれが見え隠れして、非常に切迫した念に取り憑かれます。

納期は締め切りであり、同時に解放されるタイミングでもあります。

 

「簡単で良いから」とお願いしない

デザインの偉大さを知っている人、と書くとオーバーかもしれませんが、制作業を営む人は一般人よりも良いデザインを見てきていますし、同時に、自分が作る以上はこだわって作りたいと思っています。

作る上で辛いことや苦しい過程があったとしても、満足のいく作品ができ上がった時に、それらが浄化されていたりします。

反対に、簡単で納得のいかないものを仕上げた時は、ネガティブなしこりが残ることになりかねません。

もちろん予算に限りはありますので限度はありますが、それでも「簡単につくる」という注文はやりにくいものです。

オーダーメイドである以上、うな重の松・竹・梅のように、成果を切り分けて提供することができません。

 

ある程度の相場を知っておく

僕は基本的には友達からの依頼は断るようにしています。

過去に、どうしてもという友達からのお願いに対して、「そんな高額な請求はできない」という気持ちから、あやふやな金額を付けた結果、とても苦しみ、後悔したからです。

だからもし依頼するのであれば、他社に見積もりだけを取ることも迷惑な話ですので、「ランサーズ」など仕事のコンペ情報サイトで、ざっくりの相場を知ることも必要かと思います。

仮にお願いする側に下心が無かったとしても、ある程度の相場が分からなければ、結局結果は同じになってしまいます。

 

例えばですが、お願いする相手が仮に1カ月に25日稼働させているとして、月商100万を目標としていたら、1日4万円の売り上げを見る必要があります。

そして、1日10時間労働で換算すると、1時間で4,000円は最低売り上げる必要がある訳ですね。

まぁ、これは業種・業態・規模によってまったく変わってくることですので、一概には言えません。

ただ、自分が依頼する仕事はどれくらい時間が掛かるのだろうと少しイメージする、こういった簡単な計算をすることも相手への気遣いかな、と思います。

 

お願いする以上は「丸っきり知らないところ」に依頼する時と同じ気持ちで臨む

何も45度のお辞儀をして名刺交換から始める必要は無いと思いますが、極端にざっくばらんになってはいけないと思います。

打ち合わせは飲み屋ですべきではありませんし、期日までに用意すると約束した資料は準備するべきです。

親しき仲にも礼儀ありという以上に、お互いの中にある程度の緊張感がなければ、結局良い成果物も出来上がらないと思います。

 

まとめ

以上が、デザインや制作の仕事を知人・友人に頼む時に、少しの意識を持っていると良いんじゃなかなと感じたことです。

まぁ、本当にすぐ終わらせられることも実際あったりするので、問答無用に接点を持たない、というのも少しオーバーかなと思いはします。

が、お金に換えることができない友人関係に、ひびが入ってしまうほどつまらないことはありませんので、ここは僭越ながら、仕事を依頼する側の人に知っておいて欲しいこととして書きました。

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